年末調整 還付金

そもそも、年末調整とは概算で課税された所得税と、1年間の給与から算出した所得税との差額を精算することです。

毎月の給与から引かれている所得税はあくまでも概算で計算されたもので、労働時間は休みや残業などでその月ごとに違ってきます。

正確な所得額は1年が終わってみないとわからないため、おおよそこれくらいの給与と概算して毎月課税しています。

実際には、毎月多めに所得税を取られているケースが多く、払いすぎた所得税をお返ししますというのが「還付金」です。

次に、所得税の計算方法を見てみると、これは所得額にただ単に税率をかけているわけではなく、人によっては扶養や家のローン、生命保険をかけているなどさまざまです。

そのため、納める税金の不公平さをなくすため、そういう人たちの税金を安くして負担を軽減してくれるのが「控除」です。

たとえば、この控除の種類には下記のようなものがあります。

・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・生命保険料控除
・住宅借入金等特別控除

そのほかにも、会社員の必要経費を差し引く「給与所得控除」、パートやアルバイトの人を含め平等に控除される「基礎控除」、社会保険料の保険料に応じて控除される「社会保険料控除」、地震保険料を支払っている人に適用される「地震保険料控除」、納税している本人や配偶者、扶養している家族に障害者の人がいる場合に適用される「障害者控除」、配偶者と死別・離婚後に婚姻していない人や配偶者の生死が明らかでない人に適用される「寡婦控除・寡夫控除」、納税者が学生で勤労している場合に適用される「勤労学生控除」があります。

そこで今回は、年末調整の還付金についてお伝えします。それでは一つひとつみていきましょう。

○国税庁「平成30年分 年末調整のしかた」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/01.htm

年末調整 還付金 計算

還付金は、1月から12月までの給与や賞与から引かれた所得税の合計から源泉徴収税額を引いたものです。

・還付金の計算方法
(給与の総額 + 賞与 − 控除)× 税率 = 還付金

上記の控除額は、はじめにも紹介した配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、生命保険控除、住宅借入金等特別控除などにあたります。

また、税率についても給与と賞与の総額によって変わっていき、収入が多ければ税率も上がります。

通常、サラリーマンなど会社に勤めている人は会社が年末調整をしてくれますが、高額な医療費や副業の収入が20万以上、年収が2000万円以上、複数の会社から給与をもらっている場合は会社員であっても確定申告の義務が発生します。

そのほか、還付金ではなく「追徴金」が発生する場合もあります。

年末調整とは、毎月の給与から天引きしていた1年間の合計税額と、1月から12月までの年収から計算した正しい税額との精算をすることで、月々天引きしていた合計税額が少ない場合は不足分を追徴されます。

○国税庁「年末調整の過不足額の精算」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2675.htm

年末調整 還付金 目安

年末調整は、1月から12月までに受け取った給与についての源泉徴収合計額と確定所得税額との差があるとき、源泉徴収された額の合計が多ければ還付されて少なければその差額分を追徴します。

また、還付金は給与に合算して還付されるため、実際に給与が振り込まれるまで金額はわかりません。

・源泉徴収額 − 所得税 = 還付金

上記の方法で還付金・追徴金が分かりますが、所得税は国税庁の「所得税の税率」のページにある「所得税の速算表」から計算します。

○国税庁「所得税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

「所得税の速算表」の項目に「課税される所得金額」とありますが、こちらは給与や賞与から控除したもので下記の計算方法で求めることができます。

・給与・賞与 − 控除(給与所得控除、基礎控除など) = 課税される所得金額

たとえば、差し引く給与所得控除は収入によって決まるため、国税庁の「給与所得控除」のページを参考にします。

○国税庁「給与所得控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

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次に、基礎控除は一律となるため「38万円」となります。
詳しくは、下記の国税庁の「基礎控除」のページで確認できます。

○国税庁「基礎控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1199.htm

最後に、源泉徴収票で確認できる「社会保険料控除」、「生命保険控除」、「配偶者控除」、「配偶者特別控除」、「扶養控除」などがあります。

控除については、国税庁の「所得から差し引かれる金額」で詳しく説明されています。

○国税庁「所得から差し引かれる金額(所得控除)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2015/b/01/1_04.htm

ここまで説明した各種控除を給与・賞与から差し引くことで「課税される所得金額」が分かります。

その「課税される所得金額」を「所得税の速算表」に照らし合わせ所得税を求めます。

ただし、ここで一つ気をつけることがあります。

国税庁の「復興特別所得税関係(源泉徴収票関係)」でも制度概要が説明されていますが、東日本大震災の特別処置法によって「復興特別所得税」が課税されます。

○国税庁「復興特別所得税関係(源泉徴収票関係)」
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/fukko/index.htm

ここまでの計算をもとにして、下記の計算式から還付金を求めます。

・源泉徴収額 − 所得税(復興特別所得税を含む) = 還付金

少し手間はかかりますが、各種控除や復興特別所得税など普段目にすることが少ない控除についても国税庁のサイトと照らし合わせることでより理解が深まります。

無料の会計ソフトでカンタンに求めることができますが、こういう方法で還付金が求められることを覚えておいてください。

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年末調整 還付金 バイト

基本的には、正社員やアルバイト、パートといった就業形態に関わらず、収入が一定以上ある場合は毎月の給与から仮の金額にもとづいた所得税が差し引かれます。

これを源泉徴収といい、月の収入が88000円以上、もしくは日給で2900円を超える場合に行われます。

○国税庁「平成30年分 源泉徴収税額表」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2017/01.htm

ただし、アルバイトやパートでも確定申告が必要なケースがあります。

(確定申告が必要なケース)
・複数のアルバイトやパートを掛け持ちしている
・年度の途中でアルバイトやパートを辞めた
・年末調整を行っていない
・年末調整でふるさと納税の申告をしていない
・各控除の申告を行う(1年間で10万円以上の治療費や薬代を払った人など)
・医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)

ふるさと納税の申告については、総務省の「ふるさと納税のしくみ」で詳しく解説しています。

○総務省「ふるさと納税のしくみ」
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/

(確定申告の必要がないケース)
・年収が103万円以下(会社で年末調整を行っている場合を含む)
・複数のアルバイトやパートを掛け持ちで行っていても、そのどれかで年末調整を行っている
・副業の収入が20万円以下
・年度途中でアルバイトやパートを辞めても、次の勤務先で年末調整をまとめて行う

上記のケースから確定申告が必要な人は、「確定申告書等作成コーナー」を利用して払いすぎた税金の還付を受けましょう。

国税庁の確定申告書等作成コーナーは、画面の指示に従って進めるだけでカンタンに申告書の作成ができます。

○国税庁「確定申告書等作成コーナー」
https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl

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年末調整 還付金 扶養

扶養控除は、所得の少ない身内を養っている人の所得税・住民税を減らして経済的な負担を軽くしてくれる制度です。

○国税庁「扶養控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

扶養控除を受けている場合、会社での年末調整や確定申告で38万円〜63万円の控除ができます。

こちらの金額は、国税庁の扶養控除のページ内にある「扶養控除額の金額」で確認できます。

一見、年齢によって区分が異なってくるため複雑に思えますが、年末調整や確定申告でしっかり節税することができます。

また、扶養親族のなかに障害を持っている人がいる場合は、「障害者控除」もあわせて受けることができます。

○国税庁「障害者控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1160.htm

○国税庁「障害者と税」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/03_2.htm

分かりにくい場合は、最寄りの税務署に相談してみましょう。

そのほか、年末調整で扶養控除を受ける場合、会社への申請が必要になります。
記載例など、詳しくは下記の国税庁のサイトで解説されています。

○国税庁「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_01.htm

○国税庁「平成30年分 給与所得者の扶養控除等申告書の記載例」
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h30_01.pdf

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年末調整 還付金 所得税

最初に、毎月の給与から引かれているのは仮の金額の所得税です。

年末調整では本来の所得税を計算して、源泉徴収した所得税の合計との差額を還付・追納します。

国税庁「源泉所得税」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/gensen.htm

簡単にいうと、給与所得にかかる所得税の精算処理が年末調整で、多くの会社は12月の給与に含めて還付します。

ただし、必ずしも還付になることはなく追徴になることもあります。

還付金とは所得税が払いすぎのときに発生するもので、その所得税は1年間の所得から算出します。

追徴と聞くと悪いイメージに思われがちですが、還付は払いすぎのため損なことであり戻ってくるまで手元にお金がないことになります。

還付・追徴は、あくまでも月々の予定納税額が多いか少ないかです。

天引きが少なく年末に追加で支払うか、天引きが多く年末に還付されるかのどちらかで結果は変わりありません。

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いかがだったでしょうか。

今回、年末調整の還付金・追徴金についてお話しました。

年末調整の還付金は、1年間の所得に対して課税されていた分を年末に調整するための制度で、所得税が多すぎたときは還付されて少なかったときは徴収されます。

ほとんどの会社では、12月に払われる給料で過不足が精算されるのが一般的で、会社によっては1月の給料で精算されるか別途返金されるケースもあります。

また、この還付金は所得税に対してのもので、住民税は年末調整や確定申告のあとに税額が確定するため基本的には還付されません。

そのほか、住宅ローンを組んだ人には「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」という

所得税・住民税が減税される制度があります。

こちらは、税務署に確定申告書を提出しますが、家を建てた翌年に確定申告を行います。

住宅ローン控除は確定申告のなかの「還付申告」になるため、翌年の1月1日から提出が可能で個人事業主の人以外は初年度のみ確定申告をします。

個人事業主の人は毎年行いますが、サラリーマンなど会社に勤めている場合2年目以降は年末調整用の書類が送られてきます。

○国税庁「マイホームの取得や増改築などしたとき」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/shoto303.htm

年末調整 還付金について知りたい方は、今回の記事を参考にしてみてください。

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